散歩中、掃除中、料理中

ダイエットをしていると食材を口にする順番を気にするようになる。野菜、味噌汁やおかず、炭水化物の順番である*。また食事に時間をかけると満腹感を得られて食べ過ぎ防止につながるらしい*。サラダから時間をかけてゆっくり噛みながら食べているとメイン料理やご飯が冷めていくのが不満だった。

ふとコース料理が理にかなっているのではないかという気がしてきた。前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザートが食べるペースに合わせて温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供される。誰かと会話をしながら食事をするとそれだけ時間がかかるので、なおさら嬉しい。 でも全体の食事量が多くなるなら、ダイエットとしてはあんまり意味がないかもしれない。

昔誰かがいいアイディアを思いつくのは枕の上、厠の上、馬の上と言ったそうだ。

私に関して言えば、散歩している時、掃除をしている時、料理をしている時、ハッと思いつくことが多い。リラックスするとアイディアを思いつきやすいとも聞いたことがあるが、トイレやお風呂に入っている時にはその日あったことを思い出している。

ここまで書いた時に外山滋比古の『思考の整理学』を読んだことを思い出して、本棚から引っ張り出してもう一度読んでみた。本書にも上記の言葉が載っていた。正しくは中国の欧陽脩という人が文章を書く時にいい考えを思いつく場所として馬上、枕上ちんじょう厠上しじょうを挙げたとのこと。

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『思考の整理学』の前半では、一度考えを寝かせて、意識から離すことの重要性が強調されていた。掃除をしている時や料理をしている時は他のことを忘れるため、逆にいい考えを思いつくのかもしれない。とはいってもたいそうなことを考えているわけではなく、ブログに何を書こうかとか、晩御飯はどうしようかとか、やりたいことなどである。

*齋藤 宥希(京都女子大学 家政学部食物栄養学科), 小松 聖佳, 森 優花, 梶山 静夫, 今井 佐恵子(2022.01)「食べる順番の違いが血糖指標に与える影響 主菜を最初に食べた場合 無作為化比較クロスオーバー試験」『京都女子大学食物学会誌』 76号 Page1-8 0100_076_001.pdf (kyoto-wu.ac.jp)

*坂田 利家(2006)「肥満症防止と治療における咀嚼の臨床的意義(<総説特集>おいしさのシグナルと肥満(ダイエット)の科学)」『日本味と匂学会誌』13 巻 2 号 p. 149-156
vol13-06.pdf (srut.org)

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