10月から派遣社員として働くことになりました。就業にあたり色々とインターネットで検索して助けられたので、恩返しも兼ねて経験したことを書いてみたいと思います。
就業までの流れ
就業までの簡単な手順をご説明すると、気になる求人に応募→派遣会社に登録→マイページからエントリー→社内選考→派遣先企業にスキルシートを提出→職場見学→就業開始となります。
基本的な用語
■社内選考
気になる仕事にエントリーした後、派遣会社が派遣先企業にどの人を推薦するか決める選考があります。これに通過しないと職場見学に進めません。
■スキルシート
社内選考に通過した後、「スキルシート」と呼ばれるものを派遣会社が派遣先企業に提出します。「スキルシート」は職務経歴書に似たようなもので、就業した会社の業種、職種、仕事内容、就業期間などが記載されたものです。職務経歴書との違いは、企業名が記載されていないところです。派遣先企業には、履歴書にあたるものは送りません。リクルートスタッフィングとテンプスタッフで職場見学に進みましたが、どちらも氏名、年齢等は記載されておらず、業種、職種、仕事内容、就業期間のみでした。
■職場見学
社内選考を通過し、派遣先企業にスキルシートが送られて、会ってみたいという打診があったら、職場見学に進みます。職場見学とは何ぞや?というと、転職における面接と同じです。本来は労働者派遣法第二十六条で派遣先企業は派遣会社から送られてくる人材を選んではいけないと決められていますが、実質面接化しており、職場見学後に就業を断られるケースもあるようです。職場見学の前に派遣会社の営業担当と打ち合わせがありますので、不安なことがあれば、その時営業担当に聞いてみてください。
主な派遣会社(事務職)
主な派遣会社を挙げてみました。他にもITや医療関係など、業界に特化した派遣会社もあります。
実際登録した派遣会社について
■リクルートスタッフィング
- 登録がWEBでのみで完結する。登録した職務経歴がスキルシートとして手入れをあまりされず就業先に送られるので、職歴はしっかりと登録したほうがいい。
- サイトがいちばん見やすい。
- 求人を1時間に何人閲覧したかが見られるので、競争率がわかる。
- エントリー後社内選考を通るとDMが来る(1日以内)。どこの企業かの確認と注意事項にチェックを入れると、コーディネーターから電話(1日以内)が来る。その後営業担当から電話(だいたい3日以内)が来る。派遣先にスキルシート提出。
- 職場見学に進む場合、だいたい3日以内に日程が来る。
- 職場見学の前に営業担当と打ち合わせがある。職場見学は営業さんが主導する。
■テンプスタッフ
- 他のサイトでエントリー後、登録の案内が来る。登録は電話かzoom。経歴をものすごく丁寧に確認されるので、スキルシートの内容も安心できる。
- 登録後マイページでエントリーする。選考に落ちた場合連絡は来ず、完了履歴フォルダに自動的に移動される。
- 社内選考に通った場合のみ、営業担当から5日以内に連絡がある。電話かメール。スキルシート提出後、職場見学の日程の連絡が5日以内に来た。
- 職場見学の前の打ち合わせはしっかりめ。
■アデコ
- 他のサイトでアデコの求人にエントリー後、求人がクローズした旨の連絡があった。アデコに登録するかどうか聞かれた。誠意が感じられる。少なくとも、登録させるための釣り案件はなさそう。
- 電話で丁寧に登録。
- 求人にエントリーする前に他で就業が決まってしまったため、その後は不明。
派遣会社を利用する際の注意点
■釣り案件がある場合があります。
同じ求人を場所と仕事内容などでGoogle検索して、違うサイトに同じような仕事がたくさん載っている場合は、その求人は派遣会社に登録させるための釣り案件だと思った方がいいです。2.3日後に営業担当から連絡が来るが、当該の求人はクローズしたと他の求人を紹介され、その求人は直後に同じような内容で再度掲載されます。派遣会社の人間はこれは釣り案件ですなどと親切に言ってくれないので、注意してください。インターネットに掲載されている求人より、営業担当から直接打診される仕事を大事にした方がいいです。仕事内容に比べて異常に時給が高いなどこんないい条件で?!と思う場合はだいたい釣りだと思います。
■一貫した職歴や経験がないと仕事を見つけるのが難しいかもしれません。
派遣社員は即戦力として求められており、派遣先企業では当然派遣社員を育てるなどという意識はありません。リクルートスタッフィングでは1時間に何人求人を閲覧したのか見ることが出来ます。そうすると、良さげな求人は1時間に60人以上に閲覧されていることもあります。リクルートスタッフィングもテンプスタッフも大手だからかもしれないですが、社内選考が相当厳しく、何十件エントリーしても全て落ちるという口コミも見かけます。一貫した職歴やスキルがないと、正社員の転職より派遣の仕事探しの方が難しいかもしれません。ただ私が30代になり、20代のポテンシャル採用が通じなくなりつつあるためそう感じるだけかもしれないですが。
■目的をもって利用しましょう。
目的と意思を持ちましょう。これは人生における美学の問題ではなく、生存の問題です。目的もなくふわふわと過ごしている人はより大きい目的を持つ人に利用され、構造の中に知らぬ間に組み込まれて搾取されます。私が今までふわふわ生きてきたのでそう言えます。例えば、経験を積みたいが未経験OKの正社員の仕事がないとか、自分の能力では正社員では入れない会社に派遣社員としてなら入れるかもしれないとか、なぜ派遣社員になるのかという明確な理由もなく、正社員より楽な仕事がいいけど、お金がもらいたいみたいな理由だと仕事探しも仕事が始まってからも厳しいのではないかと思います。
おわりに
私は日本語は使えますが日本人ではないので、日本の制度を批判する権利も義務もありませんが、できればみんなが安定した環境で働ければいいなとは思います。
ですが5年前に派遣社員として働いていた時、色々な人に会いました。親御さんの介護でどうしても残業ができず、突発的な業務の対応が難しい人、半年間派遣社員で働いて、次の半年は旅行して暮らしているという人(派遣は長くても3か月契約)にも会いました。そういう生き方もあるんだなあと思いました。
前職の正社員をやめた理由は仕事が忙しすぎるとか、人間関係に疲れたとか、色々あるのですが、漠然と挑戦してみたいことができた時、就業規則で副業が明確に禁止されていることが一番大きかったです。リクルートスタッフィングは副業OKなので、今回就業が決まってよかったなと思っています。
皆さまがいい職場を見つけられますように。