結局11時頃起きて、「たぶん悪魔が」を見るためにシネマカリテへ向かう。映画の開始時間に珍しく間に合った。東急東横線の窓から桜が見えて、ちょっと得した気分だった。目元もピンクの囲み目メイクをして、春らしく。「たぶん悪魔が」はとても良かった。ショットが良すぎて、見ているうちに幸せな気分になってきた。ブレッソンの画面もすぐブレッソンのものとわかる。フィルマークスで色がいいと言っている人がいたが、たしかに。ブレッソンもこっくりした色が好きなのかな。1970年代から環境問題への懸念があったんだなあ。もういよいよといった感じだろうか。フランス映画には独特の間がある気がする。「アスファルト」を思い出した。なんて豊かな時間なんだろうと思った。
そのあと恒例のキリンシティでランチを食べて、今日は喫茶店に行こうか迷ったけど、行くことにした。とても混んでいた。ブレンド1190円、いちごのショートケーキ1080円。高いけど、美味しかった。右隣に座っている男女は女優との飲み会の話、左隣に座っている男女はフランス料理を食べたあとのテーブルクロスの作法について話していた。私は地元の喫茶店で出された白いカップを戸棚に見つけて、どのメーカーなのかを調べていた。マイセンの波の戯れというカップ&ソーサーだった。すっきり。波の戯れとは、素敵な名前。