TQEについて
株式会社サン・フレアが実施する「翻訳実務検定®︎」(TQE)の第99回の韓→日の3級に合格することができました。
他に合格している方もいると思うのですが、ネットで検索してもあまり出てこないので書いてみたいと思います。
TQEは5日間で課題の翻訳文を仕上げて、サイトにアップロードするという方法で受験します。
期間内であれば何度でも編集できます。
受験科目は英語、韓国語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語です。英語に関しては分野が細かく分かれています。TQEのサイトをご参照ください。
実施スケジュール | サン・フレア アカデミー (sunflare.com)
70点以上(3級)を取得すると、サンフレアの翻訳者として登録することができます。
審査基準は下記の4つで、それぞれの配点は原文解釈力、訳文表現力、専門知識が各30点で、スタイルは10点です。
勉強方法については、6歳から韓国語をやっているのであんまり参考にならないかもしれないですが、
- 韓国語力を底上げする
- TQEが提供している過去問は必ずやっておく
- 日本語力を鍛える
の3点が重要だと思っています。
韓国語力を底上げする
上にあげた採点基準に原文解釈力という項目があり、韓国語力はここで必要になります。
韓国語の文法や語彙の勉強は必須です。翻訳では듣기(聞き取り)や쓰기(書き取り)の能力はそこまで重要じゃないかもしれないですが、韓国語能力試験(TOPIK)の읽기(読み取り)のテスト勉強をしてみるといいのではないのでしょうか。TOPIK高級の読み取りがするすると解けるレベルであれば、原文が読めないという事はないと思います。
TQEが提供している過去問を必ずやっておく
サンフレアアカデミーに会員登録した後、マイページ内のオンラインショップからTQEの過去問を購入することができます。
オンラインショップ(TQE過去問) (sunflareacademy.com)
韓国語は第76回の韓→日、日→韓のそれぞれ1回分のみです。
過去問をやっておきたい理由は、このくらいの難易度の問題が出るのかーというのを把握できるのと、解説と試訳が載っているので採点傾向がわかるためです。TQEの試験時間は5日間ありますが、この過去問を使って模擬テストをしてみるのもいいかもしれません。
日本語力を鍛える
個人的にはここが一番重要なのではないかと思います。上記の採点基準に「訳文表現力」とありますが、原文の意味が分かっても、良い訳文を日本語で書けなければ翻訳したことにならないからです。日本語力を鍛えるためには、やはり日頃から日本語の文章にたくさん触れることが必要でしょうか。ここも翻訳のために日本語の文章にたくさん触れたわけではなく、私は昔から読書が好きなので、そこが有利に働いたかもしれません。日本語ではこういう言い回しはしないよね、という感覚を身に着けるのが大事だと思います。あと、訳文を下手したら何十回も見直します。息を吸うように見直せるように、普段から活字に触れておきましょう。読むのは本じゃなくてもいいと思います。
TQEを受ける前に硬い文章に慣れるため、またTQEで出るような題材に慣れるため、新聞記事を翻訳してみたりはしていました。
日→韓の試験も受けたのですが、67点で、翻訳文が不自然というフィードバックを受けたため、ネイティブではない言語にうまく訳出するためには相当な勉強が必要かもしれません。
現在日本で実施されている韓国語翻訳の試験はTQEだけです。
TQEの一番いい所は、自分の訳文に対してコメントをもらえることだと思います。翻訳者を目指してトライアルを受けている人はわかるかと思いますが、トライアルの結果が不合格でも、不合格の理由を教えてもらえることや、訳文にコメントをもらえることは少ないです。コメントをもらうために受けるのもいいと思います。